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法学部の紹介

教員からのメッセージ

深く広く

法学科 青木 大也 教授 法学科 青木 大也 教授

これを読んでいるのは、本学法学部に興味を持っている受験生の皆さんでしょうか。皆さんは、法学部でどのようなことを学びたいと考えているでしょうか(おそらく六法全書を頭から読んでみたい、という方は少ないのではないかと思うのですが)。

私が専門として研究しているのは、著作権法や特許法といった、いわゆる知的財産法という領域です。知的財産法を学ぼうとする場合を例に取ると、各法律の条文に関する、あるいは他の国での議論に関する専門的な学習ももちろんですが、特にその背後にある技術やビジネス等にも思いを馳せる必要があると思います。例えば、A I(人工知能)が作曲した音楽は知的財産として保護すべきでしょうか。保護するとして、それは誰のものになるのでしょうか。A I を作った人?A I を買った人?A I に指示をした人?それともA I 自身!?仮にこういった問いを立てたとすれば、それを検討するには、各法律における専門的な知見に加えて、具体的なA I 技術に関する知見や、それを取り巻くビジネスに関する知見も必要になるでしょう。程度の差こそあれ、他の領域においても、専門的な知見に加え、様々な知見を統合した検討が期待されるものと思います。幸い本学は日本有数の総合大学ですし、また本学法学部には多様な専門性を有する老練な/気鋭の研究者がいます。この環境は、皆さんの法学の学習をより深く広いものにしてくれると信じています。

大学での生活は、おそらく人生でそう簡単に得られない、貴重な機会です。是非とも有意義に時間を使い、多くの知見を手に入れ、またそれを組み合わせて社会の問題を発見し解決してみる、そういったプロセスをどんどん積み重ねていってほしいと思います。そうして鍛えた経験は、たとえ法曹にならずとも、皆さんがこれからの時代を生き抜くための武器となるでしょう。

本学で皆さんと会えるのを楽しみにしています。

法学科 青木 大也 准教授

不確実性の時代に向き合う学問

国際公共政策学科 中内 政貴 准教授 国際公共政策学科 中内 政貴 准教授

現在の国際社会を象徴する言葉を一つ選ぶとすれば、それは「不確実性(uncertainty)」ではないでしょうか。米国政府がこれまで自らが支えてきた国際制度を否定し負担の軽減を求める中、台頭する中国などの新たな大国がどのような国際秩序をもたらすのかは未だ見えておらず、そこに主権国家体系すら否定する国際的なテロが恐怖を撒き散らしています。歴史をひも解けば、似たような状況はこれまでも発生してきており、これらは必ずしも新しい現象というわけではありませんが、それぞれの事象がもたらす影響はますます大きくなっていると言えるでしょう。

そしてその不確実性の背景には、グローバル化の進展の中で国家が管理できる領域が縮小し、その結果として国家が内向きの傾向を強めていることがあると思います。たとえ世界最大の経済規模や軍事力を誇る米国であっても、国際的な通商関係から切り離しては存続できず、また国境を越える人の移動をコントロールすることも難しく、米国に比べればごく限定的な軍事力しか持たない国際テロリストグループを完全に取り締まることもできません。米国に限らず、こうした問題は市民に負担を強いており、政府に対する不満につながっています。その無力感から逃れるように内向きな議論が強まり、目先の市民の歓心を買うことを至上命題にするような政治家の動きが、さらに世界の行方を不確実なものにしています。

このことは、社会科学系の学問にも大きな挑戦を突きつけています。私が研究している国際政治学は、伝統的に国家のみを重要な行為主体(アクター)とみなしてきましたが、その枠組みに安住したままでは、この不確実性の時代に有効な分析や説明を行うことはできなくなってきています。国際機構や、非政府組織(NGO)、多国籍企業、個人といった様々なアクターの行動や、それらが織りなす様々な関係を視野に入れた分析が今後ますます必要とされるでしょう。

そして大学にも、従来の学問分野を超えて、様々な知見を糾合できるような仕組みが求められています。この点、国際公共政策学科は、政治・法・経済の分野をカバーし、それらをバランスよく学ぶことで、グローバル化の中でも自己の目標を実現できる人材を育成する体制をとっています。これは、1994年に大学院・国際公共政策研究科(OSIPP)が発足したときからの理念であり、グローバル化時代を読み解くとともに、後に続く学究の育成に努めてきました。そのエッセンスを詰め込んで生まれたのが国際公共政策学科です。国際公共政策学科で、共にあなたのフィールドを広げましょう。

国際公共政策学科 中内 政貴 准教授