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ゼミの魅力

中村ゼミ[民法]-中村瑞穂 准教授-

中村ゼミは、民法を扱っているゼミです。民法は私たちの日常生活のあらゆる場面に関わる基本法であるため、その条文は抽象的・一般的に書かれており、具体的な事案においてどのように適用されるかは判例(特に最高裁判所の判決)によって形作られています。中村ゼミでは、数多くある判例の中でも特に重要なものについて研究を行います。

皆さんが大学入学後に授業で民法を学ぶ機会は多くありますが、授業では教科書等を通じて判例の抜粋や要約を読むにとどまり、判例の全文にまで触れる機会はなかなかありません。しかし、中村ゼミでは、実際に判決文の全文を読み、自らの手で争点を発見し、裁判所の論理構成を追うところから始めます。全文に向き合うことで事案の複雑な事実関係を把握し、第1審・第2審を経て最高裁の判断に至った背景を深く理解し、教科書の記述だけでは見えてこない判例の面白さを体感することができます。こうした判例研究の際に用いる文献は難解なことが多いですが、それらを自分なりに調べて読み解くことを通じて、徐々に法的思考力を身につけていくことができます。

中村ゼミの最大の特色は、学生主体のディスカッションです。担当者による判例の報告後には、基本的に先生が介入することはなく、学生同士が積極的に議論を展開します。そして、この議論では、単に判例の考え方に迎合するのではなく、「果たしてこの判例の結論は妥当だったのか」、「仮に結論は妥当だとして、なぜ裁判所は他の論理構成を採用しなかったのか」といった視点から、判例の考え方を多角的に検討します。自分とは異なるさまざまな考え方を持つ仲間たちと意見を交えることで、一人では気づかなかった判例に対する新たな問題意識や理解の広がりを得ることができます。

民法を本格的に学びたい方はぜひ中村ゼミにいらしてください。ゼミ生一同、皆さんと学べることを楽しみにしています。

法学科4年生 T.M.