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Handai Law Letter 第5号

研究推進室の活動

室長 野呂 充

研究推進室は、両研究科の教員による個別研究及び共同研究を推進することをその役割としています。大阪大学は、創立100周年を迎える2031年に世界トップ10の研究型総合大学になるという目標を掲げており、また、「スーパーグローバル大学」として世界レベルの研究教育が求められる中、両研究科においても国際的視野を有する研究の推進が重要な課題となっています。

研究推進室の取り組みとして、まず、2010年からランチ・ミーティングを中心とするスタッフミーティングにより、スタッフ間の研究交流を図っています。今年度は、「地方選挙制度改革の論点」(砂原庸介准教授)、「フランスの法学研究者養成」(齋藤由起准教授)、「学際・国際共同研究をめぐって」(福井康太教授)、「日独公法学の挑戦-グローバル化社会の公法」(松本和彦教授)、「著作権法におけるパロディ表現の取扱い」(青木大也准教授)及び「帰化制度に関する憲法学上の研究の可能性について」(ルイス・ペドリサ准教授)といった多彩な内容の報告に基づいて意見交換や共同研究の経験交流がなされました。

教員の研究時間確保を目的とするサバティカル制度の運用も研究推進室の所管事項です。この制度がコンスタントに活用されていることは両研究科の特徴であり、外部評価においても高く評価されています。今年度は、藤本利一教授と中山竜一教授がサバティカルを取得し、来年度も3名が取得予定です。なお、従来サバティカル制度利用中の非常勤講師の委嘱に関する明確なルールが存在しなかったところ、研究推進室の提案により申し合わせが定められ、サバティカル制度をより利用しやすいものとすることができました。

将来を担う若手教員のために設けられた研究支援制度の運用も、研究推進室が担っています。一つは長期在外研究の制度であり、今年度は松尾健一准教授及び武田直大准教授が在外研究に従事しています。もう一つは、研究費追加配分の制度であり、今年度は上川龍之進准教授、坂口一成准教授及び砂原庸介准教授に追加配分が行われました。さらに、大阪大学教員出版支援制度を利用する教員の推薦も行っており、今年度は、大久保規子教授及び松田岳士教授の出版計画を研究推進室から推薦し、支援が決定しました。

科学研究費等の外部資金の獲得・運用の支援や、国際的・学際的共同研究の促進は、研究推進室の特に重要な任務であり、このため、上記のように、スタッフミーティング等の取り組みを行っています。現在も、ヨーロッパや東アジア諸国との国際的共同研究や環境法分野での学際的共同研究などの注目すべき研究プロジェクトが形成され、進行していますが、今後とも、競争的外部資金に関する情報収集など、組織的な取り組みを一層強化していく予定です。