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Handai Law Letter 第5号

在外研究報告 バンクーバー だより

法学研究科准教授 松尾 健一

2014年9月から1年の予定で、ブリティッシュ・コロンビア大学で在外研究に従事しています。研究テーマはカナダの銀行規制です。金融危機の反省から銀行等の金融機関に対する規制を厳格化する動きが全世界的に進められていますが、カナダは金融危機の前から銀行に厳格な規制を課しており、今回の危機に際して銀行が大きな損失を被ることもなかったことから他国から注目されています。カナダ国内でも、自国の法規制を、健全な銀行システムを維持するための規制の成功例として分析する論文が多く公表されています。しかし、少し調べると、金融危機以前には、厳しすぎる規制が銀行の足かせとなって国際的な競争力を削いでいるといった主張もあったことが分かりました。今後は、このような批判にさらされながらもカナダが厳格な銀行規制を維持できた理由を探りたいと考えています。

バンクーバーは海が近く、森も豊かで、田舎育ちの私にはどことなく懐かしく感じられるところがそこかしこにあります。週末には家族であちこち出かけて楽しんでいます。公立学校のストライキのため幼稚園がなかなか始まらなかったりもしましたが、おおむね生活も順調です。もっとも急激な円安には少々難儀しておりますが・・・。

在外研究中は何かとご迷惑をおかけしておりますが、いただいた機会を存分に活かせるよう時間を大切に過ごしたいと思います。

編集後記─広報室

室長 鈴木 秀美

法学研究科、高等司法研究科、知的財産センターの共同のニューズレターとして2010年度に創刊されたHandai Law Letterも本号で第5号となりました。法学系組織のポータルサイトHandai Law Portal (http://www.law.osaka-u.ac.jp/index.html)には、バックナンバーも掲載されています。大阪大学は、2014年9月、「スーパーグローバル大学」のひとつに選ばれ、今後、一層の国際化を目指してさまざまな改革が推進される予定です。広報室は、法学の分野で教育・研究を相互に協力して行っている3つの組織の広報活動における相互関連性をますます強化し、改革に取り組む姿を皆様にお伝えしてまいります。なお、本号は、広報室長として私が担当する最後の号になりました。これまで皆様から賜りました広報室へのご支援に心よりお礼申し上げます。