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Handai Law Letter 第5号

退職にあたって ご挨拶

高等司法研究科 石田 剛 教授

4年間という短い期間でしたが、2011年4月より学界の第一線で活躍されている教授陣の末席に加えていただき、恵まれた環境のもと、本当に濃密な時間を過ごすことができました。熱心で優秀な学部生やロースクールの学生との長時間にわたる議論も、わたくし自身にとって、非常に貴重な財産となりました。教育研究に全力を尽くしましたが、能力不足のため、大して役に立てなかったのでは、と本当に心もとないかぎりです。それにもかかわらず、法学部創立50周年基金のご支援を頂戴し、遅ればせながらの研究論文集を刊行することができ、たとえ小さくとも、かすかな足跡を残せたことに大変感謝しております。
大学は今後も様々な改革の荒波にもまれることを余儀なくされますが、大阪大学法学研究科・高等司法研究科のますますのご発展を心より祈念いたします。

高等司法研究科 鈴木 秀美 教授

このたび定年をまたずに本学を退職することになりました。4月からは他大学にて、メディア法の研究教育を通じてジャーナリスト養成に携わる予定です。2004年の法科大学院発足時に着任しましたので、在職11年になります。しかし、大阪大学にはずっと前から勤務してきたように感じています。それも、同僚の教員や事務職員のみなさん、学生のみなさんが、マイペースな私に寛容でいてくださったからです。感謝の言葉もありません。同僚と揃ってベルリン自由大シンポジウムなどドイツに出かけたことや、大勢の外国人教授の来学など、自由かつ刺激的な研究環境を心から満喫しました。また、法科大学院教育も、研究者である私が、実務にもわずかに関わってきた経験を活かせる楽しい経験でした。私がどこまで貢献できたかはともかく、本学高等司法研究科が、多くの個性的で優秀な修了生を多方面に送り出し、素晴らしい成果をあげてきたことを私は誇りに思っています。
最後に、大阪大学法学研究科・高等司法研究科・知的財産センターの教職員や学生・院生のみなさんのご多幸と一層のご活躍をお祈りしつつ、お礼のご挨拶にかえさせていただきます。

法学研究科 久保田 安彦 准教授

誠に勝手ながら、家庭の事情により、本年3月で本学を退職して他大学に異動することになりました。本研究科に赴任したのは2007年9月ですので、在籍期間は約7年半ということになります。短いようにみえますが、私自身は非常に密度の濃い時間を過ごすことができたと思っています。
吉本先生がご在職のときは、毎週のように何時間も会社法の議論にお付き合いいただき、それが他では得難い勉強の機会となりました。同様の日常的な議論は、いまでも久保先生や松尾先生との間で継続されています。また、2010年11月からはバンクーバー・UBCでの在外研究の機会も与えていただきました。同地では長男も生まれるなど、一生の思い出に残る貴重な体験ができました。さらに本研究科では、心から尊敬する先生方に出会うことができましたし、一生付き合いたいと望む友人にも恵まれました。私は本研究科で一応の研究成果を上げることができたと考えていますが、それもまさに、このような恵まれた環境を与えていただいたからに他なりません。
こうして振り返えりますと、本研究科の先生方から受けたご恩は本当に大きい、そうしみじみ感じます。今後さまざまな形で、一生をかけて少しずつご恩を返していきたいと思っておりますので、変わらぬご指導のほど、どうかよろしくお願い申し上げます。