Handai Law Letter 第4号
知的財産センター
センター長 青江 秀史
知的財産センターは、総合的知的財産教育や産学・社学連携を図るため、様々な研究・教育活動を行っています。2013年度は、研究面では韓国知識財産研究院との協定締結や知的財産センター、法政実務連携センターと連携して主催シンポジウム(国際2回、国内2回)・セミナー(2回)を行い、教育面ではあらたに情報科学研究科において「知的財産の基礎(情報科学を中心に)」を開講しました。
また、2013年5月には、臨床法実務教育拠点「智適塾」を中之島センターに開設しました。智適塾は、知的財産紛争の予防や処理、知的財産の戦略的活用に対応できる弁護士・弁理士を求める社会的ニーズに応えるために、実践的な臨床法実務教育を行うための拠点です。
主な事業は、以下のとおりです。
①臨床法実務教育事業
実践的な臨床法教育を実施します。さらに臨床法教育の実施を通じて、知的財産教育を担う人材育成にも取り組みます。
②知的財産業務支援事業
大学における基礎研究、応用研究、産学連携、大学発ベンチャーの取組を支援しつつ、その過程にインターン(新人弁護士等)を関与させることで新人のスキルアップを図ります。これを①の教育事業にも還元していくことを目指します。
法政実務連携センター
センター長 青江 秀史
法学研究科附属法政実務連携センターは、実社会を意識した研究を実践してきた大阪大学の「実学」重視の精神を踏まえ、産業界、法曹界、国際社会及び地域社会との連携の強化を図るとともに、この連携の強化に資する法学・政治学分野における先端的な課題に関する教育・研究を行っています。
2013年度においても、官公庁や民間企業などで活躍する様々な分野の専門家を招いて公開講義やセミナーを開催し、特に経済に係る教育・研究の充実を図る観点から、細溝清史金融庁監督局長をお招きし、知的財産センター、高等司法研究科、当センターの共催で、「わが国の経済状況と進むべき道」について智適塾開設記念講演を開催しました。
また、学生にとっての法曹キャリア形成への意識を高めるために、複数の法曹実務家がオムニバス形式で担当する講義科目「ロイヤリング」を引き続き開講しています。
各界との連携強化は、少子高齢化の進展による生産年齢人口の減少や社会の活力低下、グローバル化の進展による国際競争の激化や国際的地位の低下などといった我が国の喫緊の課題の解決に不可欠です。このような認識の下、当センターでは、今後とも産業、法曹、行政など様々な分野との連携強化と社会が直面する諸課題に関する教育研究の支援に努めてまいります。