Handai Law Letter

第4号 2014年3月1日発行

新しい法学教育を求めて

法学研究科長 竹中 浩

 今、法学教育は曲がり角に来ています。発足後10年を経た法科大学院制度の見直しが進むなかで、これからの法学教育はどうあるべきかが問われています。たしかに、専門職大学院としての法科大学院が存在する現在、法学系教育機関が全体として伝統的な法解釈中心の教育にとどまることはもはやできないように思われます。法曹界だけでなく、さまざまな分野に活躍の場を求めていけるような人材、現行法の条文をより広い文脈の中で見直した上で、必要なら新しいルールを作っていくことのできる人材を養成するにはどうしたらよいのか、真剣に考えなければなりません。こうした時代の要請を踏まえて、現在、法学研究科は、高等司法研究科及び知的財産センターと協力しつつ、学部から大学院修了後までを見据えた、長いスパンでの人材育成モデルの構築を検討しています。

  新しい法学教育の柱として、グローバル化への対応と、キャリア支援が重要になることはおそらく間違いないでしょう。世界に目を向ける視野の広さを身につけた上で、自分のキャリアを自らデザインし、そのために必要な能力に進んで磨きをかけることが、今、ひとりひとりの学生に求められています。法学系教育機関及びその教員には、それをサポートする責任があります。私たちは、その責任を全力で果たしていきたいと考えています。

高等司法研究科創立10周年

高等司法研究科長 谷口 勢津夫

 高等司法研究科は2013年度末をもって創立10周年を迎えます。設置時には設置認可の保留を経験し、近時は法科大学院制度そのものに対する厳しい「逆風」に曝されながらも、高等司法研究科は不断の改革改善努力を重ねることによって、教育の質の向上と司法試験合格実績の質的・量的向上につき大きな成果を上げ、「志の高い真のLegal Professionalsの育成」を理念として標榜するに相応しいロースクールに成長してきたと自負しております。

 高等司法研究科は、次の10年における更なる飛躍を期して、知的財産センターと共同で設置した「智適塾」を通じた臨床法教育や修了生に対する継続教育の取組みをはじめ、「内」の更なる充実に加え「外」に打って出る挑戦的な取組みを、既に始めております。

 総勢750名を超えることになる修了生が創立10周年を期に同窓会を設立することになったことは、高等司法研究科にとっても喜ばしいことです。社会の様々な分野で活躍する修了生こそが高等司法研究科のまさに「知的財産」であると考えております。

  高等司法研究科は、今後も、「挑戦」を続けてまいります。