Handai Law Letter

第2号 2012年3月1日発行

在外研究報告 ケルンだより

高等司法研究科准教授 松井和彦

 2011年9月より1年間、ドイツ・ケルン大学に在外研究に来ております。在外研究に際して、法学部50周年基金より多大なご支援を賜り、また高等司法研究科・法学研究科の先生方のご協力を賜りましたことに対して、心から御礼申し上げます。

 ケルン大学は、ドイツ最大級の学生数を誇り、ヨーロッパで4番目に古い1388年創立(日本では室町時代!)という途方もない歴史をもつ大学です。市の中心部から少し離れた住宅街に大学の建物が散在しているため、大学とそこに通う人々が街の中に溶け込み一体となって、ケルンの景色の一部になっています。

 私の研究テーマは、契約締結後に相手方からの履行の見通しが立たなくなった場合に、債権者は履行を拒絶したり(不安の抗弁権)履行期前に契約を解除したり(履行期前解除権)することができるのかという問題です。

 これまで日本ではあまり議論されていなかった地味なテーマですが、日本で現在進行中の債権法改正作業の中で、不安の抗弁権の導入をめぐって賛否両論がぶつかり合っているようです。これに関する100年以上に及ぶ議論の蓄積をもつドイツ法の展開について、これまで研究をしてきましたが、いま一度それを整理しつつ、さらに研究を進めてゆきたいと考えております。あと半年ほどの留守中、皆様にはご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

編集後記―広報室

室長 鈴木秀美

 Handai Law Letterは、法学の分野で教育・研究を相互に協力して行っている法学研究科、高等司法研究科、知的財産センターが共同で発行するニューズレターです。2011年は日本では東日本大震災、国際社会では「アラブの春」やユーロ危機などまさに激動の年でした。本号では、国際交流室、研究推進室、学生支援室等、室ごとの活動報告に加えて、法学部生と法科大学院生が参加した東日本大震災被災地支援活動をはじめ、今年度の代表的な活動もいくつか取り上げました。2012年4月には、法学系組織のポータルサイトHandai Law Portalも設けられる予定です。広報室では、各組織の独自性を尊重しながら、3つの組織の広報活動における相互関連性をさらに強化してゆきたいと考えています。

編集・発行 
大阪大学大学院法学研究科・大学院高等司法研究科・知的財産センター広報室
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