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Handai Law Letter 創刊号

国際交流室の活動

室長 竹中 浩

2010年度は、急速な経済成長を遂げつつあるBRICs4カ国のうち、ブラジルおよびロシアとの交流に注目すべき進展が見られた年でした。9月から10月にかけてリオ・デ・ジャネイロ州立大学のドミンゲス教授が法学研究科に滞在したのに加え、10月末からは谷口高等司法研究科長をはじめとする4人の教員が訪伯してサンパウロ大学法学部との部局間交流覚書に調印するとともに、リオ・デ・ジャネイロ州立大学学長と懇談しました。

また、11月20日には、ロシア・サンクトペテルブルク国立大学のクロパチェフ学長が大阪大学を訪れ、高等司法研究科佐久間教授の司会により「ロシア連邦の法制度改革と法治国家の建設」と題する記念講演会が開催されました。法学研究科を中心として準備されたもので、100人を超える出席者が集まり、大きな成功を収めました。これがきっかけとなって、法学分野での日露交流にはずみがつくものと期待されます。

BRICsとの交流を研究面で推進するため、日本法に関する情報発信のための効果的な方法について、学際的なアプローチによって解明することを目的とする研究プロジェクトがスタートしました。12月には浙江大学でワークショップが実施されるなど、中国、特に長江デルタ地域の諸大学との交流を進めるのに貢献しています。

部局間交流協定に基づく交流も着実に進んでおり、特にトゥールーズ第一大学との交流は、研究者養成を中心に大きな成果を挙げています。協定を締結したばかりのチリ・カトリック大学法学部からは早速外国人研究員としてローマ法のカルロス教授が来られました。また、2011年3月にはベルリン自由大学と共同で、シンポジウムが開催されます。協定に基づく交流が実質的なものとなっていることをうかがわせます。全学協定締結校であるオーストラリア・モナシュ大学のカースティン・スタイナー氏やオランダ・グローニンゲン大学のファン・デン・ベルグ教授を講師として開催したセミナーでもこれまで以上に活発な議論が行われるようになりました。

毎年実施されている英語圏アフリカ地方行政研修が、今年度も2011年1月から2月にかけて実施されました。大阪大学とJICAの提携協力を象徴する事業として、すっかり定着した感があります。