グローバル大国・中国の出現と東アジア:学校間交流による学際的研究

科学研究費補助金・基盤研究(B)(2011-2013年度)

研究目的

本研究課題「グローバル大国・中国の出現と東アジア-学校間交流による学際的研究」は,グローバル大国・中国の出現によって招来しつつあるさまざまな課題群を確認するとともに,それら相互の連関と構造を明らかにすることによって,課題解決のための処方を探ることを目的とする。その際,グローバル大国・中国の出現と東アジアの関係に関わる三つの視点(a. 20 世紀中国の軌跡との連続性を問う視点,b. 台湾・モンゴルや華僑・華人など「周辺」から問題の所在を問う視点,c. 通時的・共時的な日本の位置どりを凝視する視点)を重視し,国際シンポジウム「現代中国與東亜新格局(現代中国と東アジアの新環境)」による東アジア学校間交流の推進するとともに,中国20 世紀史(歴史学)を基軸とする学際研究の構築に取り組む。

研究計画・方法

  1. グローバル大国・中国の出現と東アジアの関係に関わる三つの視点に対応する三班(時間軸班,社会空間軸班,日中関係軸班)を設ける。班ごとに歴史学と諸ディシプリンとの対話をすすめ,直面する課題群を確定するとともに相互の連関と構造を明らかにする。
  2. 国際交流班(三地学校間交流に関わる組織委員会)は,国際シンポジウム開催に関わる調整とともに,東アジア学校間交流の展開と深化について検討する。
  3. 基礎研究班(大阪大学大学院高度副プログラム「現代中国研究」担当者により編成)は,現代中国研究に関する標準的テキストの公刊をめざす過程で獲得した知見を時間軸班・社会空間軸班・日中関係軸班にフィードバックすることによって,三つの視点を総合しうる論点を獲得する。
  4. 本研究課題の成果として,2013 年に大阪大学で第7 回国際シンポジウム「現代中国與東亜新格局」を開催する。

研究組織

青野繁治大阪大学・言語文化研究科・教授文化の越境と相互浸透
片山剛大阪大学・文学研究科・教授東アジア近代化と中国社会
木村自大阪大学・人間科学研究科・助教エスニシティの境界と可塑性
許衛東大阪大学・経済学研究科・准教授東アジア経済秩序における中国要因
思沁夫大阪大学・グローバルコラボレーションセンター・特任准教授生態系をめぐる文化政治
高田篤大阪大学・法学研究科・教授法治主義をめぐる東アジアと中国
高橋慶吉大阪大学・法学研究科・准教授台湾問題をめぐる対立と協調
田中仁大阪大学・法学研究科・教授(研究代表)現代中国地域研究の課題,革命の記憶と日中関係
竹内俊隆大阪大学・国際公共政策研究科・教授中国の軍事的台頭と東アジア
堤一昭大阪大学・文学研究科・准教授「中国」像の歴史的射程
福田州平大阪大学・グローバルコラボレーションセンター・特任研究員博覧会から見る東アジアと中国
宮原曉大阪大学・グローバルコラボレーションセンター・准教授華僑・華人とローカルナレッジ
三好恵真子大阪大学・人間科学研究科・准教授人間の安全保障
山田康博大阪大学・国際公共政策研究科・准教授東アジアにおける安全保障環境の変容
西村成雄放送大学・教養学部・教授連携研究者
馬場毅愛知大学・現代中国学部・教授連携研究者
日野みどり同志社大学・グローバル=コミュニケーション学部・教授連携研究者
丸田孝志広島大学・総合科学研究科・准教授連携研究者
江沛中国南開大学・歴史学院・教授/副院長海外共同研究者
李朝津台湾台北大学・歴史学系・副教授海外共同研究者
許育銘台湾東華大学・歴史学系・副教授海外共同研究者
周太平中国内モンゴル大学・蒙古学院近現代史研究所・教授/所長海外共同研究者
根岸智代大阪大学・法学研究科・特任研究員中国文化フォーラム事務局

活動の記録

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