近畿情報教育連合設立総会(1999/6/13)     「新学習指導要領に見る情報教育の特質と教師の役割」  −新領域「情報とコンピュータ」と新教科「情報」への対応−         静岡大学情報学部教授 永野和男 1 情報教育の意義  1)教科専門  2)情報活用の実践力 2 経緯  ・1996(H8)・10 「情報化の進展に対応した初等中等教育における情報教 育の推進等に関する調査研究協力者会議」:指導要領の次回改訂を前提として。  ・1997(H9)・10・3 上記「第一次報告」情報教育のカリキュラム(小中 高一貫。上記1−1)に対応して、教科として作る。) [下記、1)−3)は短縮表現であることに留意。]   1)情報活用の実践力    ・・・情報を主体的に収集、判断、表現、処理、創造し、・・・発信、伝達でき る能力。   2)情報の科学的理解    情報手段[注:文部省によればコンピュータとネットワークのこと]の基礎的な理 解と方法の理解。[1)の「情報活用」の基礎部分。]   3)情報社会へ参画する能力    情報・・・の役割や影響を理解、情報モラルの必要性や情報に対する責任。 3 学習指導要領   <高等学校> 普通教科「情報」(必修。下記3科目より選択必修。演習中心。)     (科目)70h      情報A:情報活用を中心(演習半分以上)      情報B:情報科学の基礎を中心(演習1/3以上)      情報C:社会への関わり、メディア表現を中心(同上)      [A,B,Cの内容検討委員会できる(演習の内容検討)。]      Aは非進学、Bは理科系進学、Cは文系進学向き。   2003(H15)高校で実施。一校あたり1.5教員(4−7000名要)。      例)・情報B       1.問題解決とコンピュータ       2.コンピュータのしくみとはたらき        デジタル表現、内部表現、アルゴリズムなど。       3.問題のモデル化と解決(中心)        モデル化とシミュレーション、データベースの設計、データ構造など。       4.情報社会を支える技術        情報通信と計測制御、情報技術の発展と社会・人間に及ぼす影響など。        ・情報C       1.情報のデジタル化        マルチメディアによる表現       2.情報通信ネットワークとコミュニケーション       3.?(中心)       4.?   <中学校>      1.技術・家庭に「情報とコンピュータ」:現行6分野(木工など)を「情 報とコンピュータ」と「ものづくり」の2分野に。      2.情報基礎(必修内容):コンピュータの基礎、ソフトの活用、通信ネッ トワーク。      3.情報応用(選択内容):マルチメディア、計測と制御。      4.総合的学習:週2h。    ・移行措置(最近出た?)H15高校実施に対応して。      1.なくなる部分(木工など)はやらなくてよい。      2.2002(H14)からやること(通信とネットワークなど)はやって よい。   <小学校>総合的な学習の時間:規制緩和の時間で。      学習内容、評価、指導(者:教員でなくともよい?)の規制なし。      −>教科中心からの転換:21Cの社会を人間らしく生きぬく力。        自然との共生、人(含む、弱者)への配慮、情報の活用、グローバル( 国際的)な視点、コミュニケーション。  =>テーマ:国際理解  |<−コミュニケーション        環境    |  :外国語、日本語、メディア        福祉・健康 |        地域理解  |         ∧         |        情報活用、問題解決 [情報教育(情報活用の実践力)からみた総合的な学習の時間のイメージ] 4 教師に求められる能力  1)教え込まない教師   ・クリエイティブな討論方法   ・自学自習用の演習教材の開発  2)自らの情報活用の実践力   ・課題解決型の研修   ・メディア、ネットワークの活用  3)実践力の評価方法   ・学習記録、プロトコル   例)情報化推進コーディネータ  課題の提示   ・課題??:手順のイメージ化、VTR・CD   ・要求される知識   ・要求される技術 5 教員免許(未定):委員会すらまだ召集なし。  1)専門教科「情報」が兼ねる(普通教科としての「情報」はない。)    ・XX情報高校の可能性。    ・11科目:情報科学と社会、情報と表現、アルゴリズム、情報システムの開発 、ネットワークシステム、モデル化とシミュレーション、コンピュータデザイン、図形 と画像の処理、マルチメディア表現、情報実習、課題研究。  2)2003年までに、現職研修(15日?)で9000人。科目代替なし。  3)大学の課程認定:H15年卒業生は取得できるようにする。    ・上記11科目関連開講可能学部:教育学部では難しい。 6 教育改革の大きな流れ  1)制度:規制による保護=>規制緩和  2)予算:平等・画一=>企画力、説得力  3)成果:自己満足?=>自己(他者)評価、情報公開 =>情報化時代を生きぬく力。