ご挨拶 大阪大学大学院 法学研究科 教授 三成 賢次 (研究代表者)
 

ようこそトランスプロフェッショナル・リテラシー科研へ


「トランスプロフェッショナル・リテラシーを備えた専門家養成基盤に関する模索的研究」(科研費基盤研究(A)[課題番号23240105・研究代表者 三成賢次])、いわゆるトランスプロフェッショナル・リテラシー科研は、医師やエンジニア、法曹といった高度専門職が専門的な領域だけに閉じこもるのではなく、領域横断的な一定のリテラシーを備えることによって互いのコミュニケーション・ギャップをできる限り少なくし、異業種、異分野の間で日常的に連携協力しながら創造的に仕事を行っていく、そうした環境をわが国において創出することを目指した極めて実践的な研究教育プロジェクトです。

本科研の研究スタッフには、法学系のほかに、医学系研究科や医学部付属病院、工学研究科、国際教育交流センター、コミュニケーションデザイン・センターの教員が加わっており、学際教育・分離融合教育のモデルとなるような教育プログラムをデザインすることができる組織になっています。

 本科研の研究期間は、平成23年度から平成27年度までの5年間です。平成2324年度には、2ヶ月に1回程度のペースでワークショップを開催し、最後にシンポジウムを行いますが、あわせて領域横断的な教育プログラムに関し、経済界や官界、さらには法曹等の高度専門職においてどのようなニーズがあるかを調査する予定です。また、平成25年度から平成27年度までの3年間には、引き続きワークショップなどの研究活動を行うとともに、コミュニケーションデザイン・センターの協力のもと、大阪大学においてトランスプロフェッショナル・リテラシーに関する授業を行うことによって、本科研によって得られた研究成果を教育の現場にフィードバックしていきます。

トランスプロフェッショナル・リテラシーを備えた人材を育てていくこと、これこそが本科研の本来の課題であり目標ですが、これから共同研究を重ねるなかで新たな参加者を得ていくことによって、新しい複合領域的な連携協力の可能性を見いだすかもしれません。本科研のまさにトランスプロフェッショナル・リテラシーな研究環境のもとで、当初計画していた教育プログラムの構想をはるかに超えた新たなものが生み出されるかもしれないのです。皆様には、ワークショップやシンポジウムなど、本科研がこれから展開する教育研究活動に積極的にご参加下さいますようよろしくお願い致します。


研究主体 

トランスプロフェッショナル・リテラシー研究会

・研究代表者 大阪大学大学院法学研究科教授 三成賢次

・事務局長 大阪大学大学院法学研究科教授 福井康太 

研究目的 

 本研究は、医師、エンジニア、法曹などの高度専門職にトランスプロフェッショナル・リテラシー(領域横断的専門リテラシー)を身につけさせ、密度の高いチームワークを実践できるようにする教育プログラムの構築を目標としています。各領域でトップレベルの専門職を数多く輩出している大阪大学の学際的研究教育拠点としてのメリットを最大限に生かし、高度専門職にトランスプロフェッショナル・リテラシーを確立・普及させる戦略的基盤形成を行います。

研究計画

平成23年度:アンケートによるニーズ調査、ワークショップ、シンポジウムの実施

平成24年度:ニーズ調査(継続)、トランスプロフェッショナル・リテラシー教育プログラムのカリキュラム構築、
       ワークショップの実施、教材の刊行

平成25年度:研究成果の中間報告シンポジウム、ワークショップの実施、トランスプロフェッショナル・リテラシー授業
       プログラム開始(2学期)

平成26年度:トランスプロフェッショナル・リテラシー公開講座

平成27年度:トランスプロフェッショナル・リテラシー叢書刊行、総合シンポジウム(研究成果の公表)