[Home] Last updated : 10 March 2005
法情報学関係講義一覧
Maintained by Noboru Kado

 法情報学関係の講義内容を見てみると、相変わらず「パソコン教室」のような授業もあれば、この学問の最新のテーマを扱っているものもある。同じ法情報学といっても、その内容については天地の差ほどある。これは担当者の法情報学への無理解、理解不足、認識不足などが原因であろう。法情報学の歴史が浅いゆえの一時的な混乱状態なのか、そもそもこの学問は、何でもありで、このような状態がずっと続くのだろうか。
 なぜ、法情報学をきちんと理解した上で、各大学(担当者)の独自性を積極的に出さないのだろうか。大学以外の場所でも行っている内容の授業をしているようでは、大学としての存在価値は一体どうなるのだろうかという疑問も生じる。いくら情報教育や情報リテラシーというような名前で飾っても、実質パソコン教室のようなものは要注意である。学ぶ側、教える側ともによほど慎重に対応しないと、パソコン教室(的教育)は教育そのものを少なからずゆがめるであろう。
 ドイツのRechtsinformatik(Juristische Informationswissenschaft)やアメリカのlaw and computer(computer law,cyberlaw)の真似をする必要もないと思うが、少なくともこれらに劣るような内容であってはならない。社会状況が大きく変化している今日でも十分に通用するような内容でなければ、日本でこの学問の存在意義がなくなってしまう恐れがある。(2000年3月23日、改訂2000年4月5日、6月7日、2002年5月10日、2003年4月9日)


〔参考〕 [佐伯胖] [クリフォード・ストール] [学校における情報教育の実態等に関する調査結果(文部科学省)] [心ある教育と機械的教育]

[注意]私が知り得た範囲で調べたものです。やや古い資料をもとに記録しているものもあり、現在は講義内容が変わっているものがあると思われますので、ご注意下さい。とりあえずご参考まで。

跡見学園女子大学
「法情報学A」 「法情報学B」

大阪大学法学部

大阪市立大学法学部
法情報学
詳細は大阪市立大学法学部のホームページをご覧下さい。

岡村久道先生(岡村法律事務所)
近畿大学、姫路獨協大学(「法学特別講義 法情報学 II」<集中講義>:内容はサイバー法、ネットワーク法情報学)、岐阜経済大学(「情報法制論」<集中講義>)、京都教育大学(「現代社会論特講 I」)等で法情報学関係の講義を担当されています。(1998年9月4日付けのメールより)

鹿児島大学法文学部法政策学科
法律学特殊講義「法情報論」
 平成8年(1996年)から始める。
 本学科における「法情報論」の講義の目的は、コンピュータの簡単な操作の習得(エディタあるいはワープロによる文書作成、メールによる通信)と、その他は発表(説得)作業を除いて大阪大学の方式にならっている。発表(説得)作業については、受講生をグループに分けて、原告グループ、被告グループを形成し、それぞれを組み合わせて訴状と答弁書を数次にわたって交換させることにより、法的な文章の作成ならびに相手方に対する説得作業を経験させることにした。(『平成9(1997)年度法律学特殊講義・法情報論講義実施報告書』鹿児島大学法文学部法政策学科法情報論スタッフ・グループ、1997.7.20)1頁より)

関西大学法学部
「情報処理演習」(前期または後期2単位)
科目内容・講義概要:法学を学ぶものにとっても情報処理は、必要性の高い社会技術となってきた。インターネットを通じて多くの情報が流通し、コンピュータを活用した情報システムがわたしたちの身近な生活の一部になっている。 産業の情報化は一層進展し、日常の文書作成はワープロとなり、表計算ソフトによって帳票類を整理し、 グラフィックスを駆使して顧客と商談をし、連絡は電子メールによって行なっている。コンピュータなど文系には不必要だと考えてきた人でもこうした環境から逃げられなくなった。当法学部の諸君は率先してこの 新しい技術をマスターし、自らの学習手段に活用することによって、多くのものが得られると期待している。
 「法学情報処理論」(4単位)
科目内容・講義概要:今日、法律学におけるコンピュータの活用は多彩となりつつあり、法律業務の日常的な処理から法的意思決定にいたるまで、情報処理技術の活用が進んできた。講義は、(1)使用するソフトウェア技術の修得、(2)法的データの作成、(3)法律エキスパートシステムの構築について実際にコンピュータを用いながら進めていく。
政治学情報処理論(4単位)
科目内容・講義概要:政治学におけるコンピュータは、世論調査、政治シュミレーション、政策決定などとくに行政の政策形成の分野において多くの活用がなされている。講義は、(1)使用するソフトウェア技術の修得、(2)政治データの作成、(3)政策モデルの構築について実際にコンピュータを用いながら進めていく。(関西大学法学部ホームページより<1997.7.17>)
参考文献:
栗田隆・亀田健二「法学教育におけるコンピュータ利用―実定法教育の視点から」『法学教育とコンピュータ』(関西大学法学研究所研究叢書第9冊、1993年)31―58頁。
栗田隆「法学部における情報処理教育の実際」『法学教育におけるコンピュータの利用』(関西大学法学研究所研究叢書第11冊、1995年)1−47頁。

九州大学法学部
法情報学
 授業の目的:基本的な情報リテラシーと法情報の検索方法・評価等の習得。(2004年度シラバスより)

京都大学法学部
特別講義「法情報論」。昭和57年度後期開始。
担当:北川善太郎先生、棚瀬孝雄先生、辻正美先生の3名が交替。
内容:データベース、プログラム言語など。
 出典:法学教室no.91(1988),p.41

京都産業大学
自由演習「法文献情報学入門」
 平成6年度より主として法学部2年次生を対象とした半期演習科目「自由演習」のひとつとして「法文献情報学入門」を開講している。3年から本格的に始まる演習科目の予備技能の習得という要素も併せた構成。
出典:久保宏之「学生による判例分析の準備プロセスの研究」産大法学30巻2号(1996.8)277頁以下。

近畿大学法学部
特別講義「インターネットと法」(2001年度前期)

熊本大学法学部
社会情報処理(木下和朗先生のホームページ参照)
[参考]法学部の情報処理教育

慶應大学法学部法律学科
「法学情報処理」。1986年から開始。半年2単位。2年生対象。
担当:法律学科4ー5人のスタッフ、文学部図書館学科の教員、オムニバス形式。
内容:図書館の利用法、情報源の種類と特色、情報の収集・蓄積・伝達、法律学関係の資料の紹介、文献資料の検索法・整理法・引用法、特に公法・私法の主要資料意義付けと利用法、等、最後に論文の書き方。
参考文献:
池田真朗「法学情報処理」の現状と課題、法学教室no.91(1988.4)p.34
太田達也「〔コンピュータ法学最前線〕第10回 慶應義塾大学の法情報学とアジア・マルチリンガル・データベース」法学教室No.244(2001.1)127-126頁

神戸大学法学部
法情報論
参考文献:
泉水文雄「〔コンピュータ法学最前線〕第11回経済法でコンピュータはどう使われるのか」法学教室No.245(2001.2)135-134頁

静岡大学人文学部
法情報学

専修大学法学部
法情報学」
昭和62年度から、学部学生(3年次生)を対象とした特殊講義「法情報学」が開講された。
内容:コンピュータ実習を含んだリーガルマインドの養成を目的とした専門科目として始められた。前期では、コンピュータをめぐる法律問題(民事刑事に亘)、法的情報の検索、コンピュータを用いた法現象の研究等のテーマについて講義形式で行う。法学部の専門のスタッフが当たる。後期では、コンピュータ実習。本学経営学部情報管理学科のスタッフが担当。プログラミング言語としては、BASIC、アプリケーション言語としてはSAS、MULTIーPLAN、dBASEIIIなどが採用された。
端末台数の都合で、毎年約20数名の学生が参加。
テキスト:前期の法学部スタッフによって行われている講義を活字化したのが、『法情報学要論』(石村善助他、専修大学出版局、平成3年)。
[参考]講義要項

筑波大学法学部
大学院の講義科目:「法文献学」。1990年4月新設。
内容:法律学を学ぶための文献の探し方と論文を書くための基本的な技術を学ぶことを目的としたもの。
 出典:筑波法政No.15(1992.3),p.354-

桐蔭横浜大学法学部
法情報学
笠原毅彦先生の研究室のホームページ参照。

名古屋大学法学部
法情報論

新潟大学法学部
特殊講義「コンピューター社会における法と政治」。昭和62年度開始。
内容:データベースとソフトウェアの法的保護、法律エキスパートシステム、法的推論、コンピュータ法学の歴史など。
 出典:法学教室no.91,p40

白鴎大学法学部
法学情報科学
[参考文献] 師 啓二「法学部における情報教育I.『法学情報科学』について」白鴎法学13号(1999.9)170-144頁

弘前大学人文学部
法情報学実習

北星学園大学
法情報学齊藤正彰先生

松山大学法学部
法政特別講義 コンピュータと法学 法情報処理
[参考文献] 小田敬美「コンピュータ法学最前線第9回リーガル・リサーチからリーガル・シュミレーションへ」法学教室243(2000.1)135-134頁

三重大学法経科
二部の1年演習 4単位。数年前から開講。
「大学生としての最小限の素養、すなわちレポートや答案が書ける程度の文章作成能力を養成すること」を演習の主たる目標とする。
 出典:青木泰司「ワープロを利用した小論文指導の実際」三重法経セミナー137号(1990.9)

明治学院大学
「法情報処理演習1」、「法情報処理演習2」
参照:消費情報環境法学科

明治大学法学部
法情報学
詳細は夏井高人先生のホームページ(「法情報学 」(夏井高人研究室))をご覧下さい。

立命館大学
法政情報処理の基礎、法政情報処理
参照:オンラインシラバス一覧

早稲田大学社会科学部
法情報学
詳細は吉田和夫研究室参照。

(敬称略)


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